かげろうのススメ

お久しぶりです、生きてました。

気が付けばレギオンシステムの導入からずいぶんと時間がたち、様々なクランにとりいれられるようになりました。
VG創成期から存在し初期の環境を支えてきた「かげろう」にもついに煉獄焔舞でレギオンユニットが登場しました。

今回はかげろうについてです。



まず基本的なかげろうの特徴についておさらいをしておきたいと思います。
かげろうの特徴的な点としては大きく下の点が挙げられます。

「多数の除去カードにより相手の盤面を崩すことができる」

「質のいい手札交換カードを抱するため、展開事故を起こしにくく安定性がある」


簡単にいうと「除去」と「安定性」ですね。
この2つの特徴が現代ヴァンガードにおいてどのような効果を発揮するのかを見ていきたいと思います。


除去
ヴァンガードというゲームはガードをするにしろユニットを展開するにしろ手札を消費していくゲームで最終的にガードができなくなると負け。
つまり基本的には手札の削り合いのゲームというわけです(最近は手札枚数に関係なく殺してくるデッキも存在しますが基本的には削り合いです)
この内ユニットの展開には手札のカードの中でも殴りに行ける質の悪くないカードを置かないと相手に有効な打点を作ることができないため、盤面におかれているカードは手札のカードよりも強いカードが置かれていることが多いです。
除去という行為はこの質のいいカードを盤面から退けさせることができるため、通常の攻撃による得られるアドバンテージより程度の高いアドバンテージを得ることができる、というわけです。

また、現代ヴァンガードではリミットブレイクの制約から解放されダメージを入れることに優位な状況が増えたためか
リソースをなげうって殴ることに命を懸けるようなデッキも増えてきました。
先述の通り盤面において殴ってくるカードはリソースの中でも優秀なカードが多いので
リソースが足りてなさそうな相手に除去を打つと後続が出てこなかったりすることが多々あるのでリソースの少ない相手への除去は非常に有効であると言えます。

こういった状況を作り出すことがかげろうの勝利への近道であるので相手のリソースを減らすプレイングが強いデッキであると言えるでしょう。



安定性
ヴァンガードのシステム的に順当にグレードを重ねていかないと単純に不利を被るため、手札交換やシズク互換によってこの点をカバーできる安心感は大体の方が存じていることと思います。
これだけでなく殴りに行ける優秀なカードを手札交換カードによってそうでないカードを捨てることによって手に入れられる可能性があるので展開で負けたくない場面でもある程度のケアがききます。

また、ガード値のないカードを捨ててガード値に変換するプレイも基本的ですが重要なテクニックだと言えるでしょう。
かげろうというデッキは私的に、ですがリソースで有利に立ちたいデッキであるため序盤ではあまり展開せずに立ち回ることが多いので、
ゴジョーを回す時のマイナス点である要求値が減る、という点もあまり気になりません。
序盤で手札の質を上げることは後の展開で有利になるため重要なことです。

ただ、展開しきった後に「デッキの中のトリガーは1/3で、ドローでトリガーを引いたから次はユニット」
などというのを過信してゴジョーを回すのは裏目が大きいためどうしても引かないとしんどい。という状況でもない限りは控えた方が良いでしょう、基本的に展開後のゴジョーは序盤のソレよりもうまみが少ないです。


攻撃ヴァンガードと受け身ヴァンガード
すこし話が変わるのですが、ヴァンガードのプレイスタイルについて、です。

私見ではヴァンガードのスタイルとしては大きく二つに分けられていると考えています、その二つが攻撃ヴァンガードと受け身ヴァンガードです。
攻撃ヴァンガードはその名の通り攻撃に重点を置いていて序盤からガンガン攻めていき殴り倒す。
わかりやすくするとこんな感じです。
俗にいう勝ちに行くプレイ。

基本的に序盤は使えるカードに制限があるため攻撃が通りやすくのちの1点よりも軽く点が入る、こうしたことから成り立っていると思います。
利点としては
☆を複数回はやい段階に捲ることができると勝ち。
相手のトリガーが弱いとろくな反撃も許さないまま殴り倒すことも可能。
トリガーをめくった数だけ有利になれる。

こういった点が挙げられるでしょうか。
ギオンの理不尽な点としてトリガーをめくりまくる→ハンドにトリガーがあるのでガードに使える→墓地のトリガーを再び山へ
こういった動きでどんどん相手とのトリガー差をつけられることが追い風になっているかもしれません。
逆に
リソースを盤面に投げつけるためもろい。
ダメトリに弱い。
ヒールトリガーを有効に使える場面が比較的少ない。
不利を返す力に乏しい。

といったところが短所たりえるでしょう。ガードに使える枚数が少ないと現代ヴァンガードでは2点から死ぬこともザラにありますね。


もう一方受け身ヴァンガードについてみていきたいと思います。
大体察しが付くと思いますがダメージ先行を狙い除去、ヒールトリガーを絡めてリソースに差をつけることによって勝利する。といったものです。
俗にいう負けないプレイ。

後述しますがヴァンガードの最強のトリガーはヒールトリガーであるためそれを生かすことに重点を置いたプレイスタイルでもあると言えます。
除去を効率よく行うためリソースを削ることを目的としたV→Rの攻撃を行うこともあり得ます。
除去の項で語った通り除去は質のいいアドの取り方と言えるのである程度の不利も十分返すことができるでしょう。
利点
リソースを削りに行くので有利に立ち回りやすい。
ダメージ先行するためヒールトリガーを有効に使える。
同様の理由で相手のヒールトリガーを封じることができる。
アドバンテージで勝るためワンチャンスを残さず勝ちきることが可能。
除去等を絡めて不利も返せる。
ダメージトリガーも有効に使えることが多い。

やはりヒールトリガー関連のモノが多いですね。それほどヒールトリガーは魅力的なものであると言えるでしょう。
欠点
不慮の事故でコロッと死ぬ。
除去札を握れないと死ぬ。
ヒール依存であるため1枚もめくれないとしんどい。
1ミスが命取りとなり死ぬ。

やたらと欠点が死ぬことにつながるので難しいプレイスタイルであると思います。
使いこなすことによって不利な状況からじわじわ返していき最終的に盤面をひっくり返したときは一種のカタルシスを感じさせます。
状況によって求められているプレイが次々変わるので練習が必須であり、使いこなすには相当の経験が必要となるでしょう。
しかし、最近は単体のカードパワーが高くなりすぎており、受けきるのが難しい状況が増えたのは向い風になっているかもしれません。



ギオンと除去
ではレギオンシステムとかげろうの特徴はどのような親和性があるのかということかについてみていきたいと思います。
除去は基本的にCBを必要とするため打てる回数に限界がありますよね。
しかしヴァンガードにはヒールトリガーというダメージを回復することのできるシステムが存在します。
ヒールすると単純にダメージを回復して有利になるだけでなく、
1ダメージ回復したことにより本来切らなければいかなかったガード値(=大体15k以上つまり手札2枚分)を温存でき、さらに払えるCB数の増加(=打てる除去の数が増える)。
とかげろうをはじめとする赤いクランのヒールトリガーは通常のヒールトリガーよりも大きい効果を期待できるため。
できるだけ不発に終わらせたくはない、つまりダメージ先行する必要があり、先述の受け身ヴァンガードそのものだと言えます。

またここでレギオンシステムに注目すると、ヒールトリガーを山に戻すことができる(=ヒールトリガーをめくるチャンスが増える)ため
さらにヒールトリガーを有効利用できる、と言う事が言えるでしょう。
先述の通り1回のヒールでとても大きなリターンを得ることができるので、複数回ヒールすれば不利な状況からでも勝利をもぎ取ることは夢ではありません。
絶望的な状況でもあきらめずに勝ちへと結び付けられるようになった点が今回のレギオン導入によって得たかげろうの大きな魅力の一つであると言っていいでしょう。



かげろうの弱点
かげろうは除去や安定性に優れていると散々述べてきましたがでは逆に弱点はどうなのか、という話についてです。

これはいわずもがな「手数」と「決め手」です。
除去が疑似的に攻撃回数を増やしているとはいえ(あるいはそのためか)序盤の要求値が小さくとも点を奪える段階でかげろうはあまり手数を稼げないため、どうしても欲しいあと1点が遠いことが多々あります。
また、かげろうには横のラインを上げる手段が乏しく前述の欲しい1点がとりづらかったり、6点目を入れるのに手こずることになります。
この点は決して高速ゲームを演出するデッキではないが、持久戦がそれほど得意というわけでもないかげろうにとっては痛いです。(いわゆる中速)
が、しかし。上記の点はわりと他のデッキでもよくみられます(神器など)
であれば何故かげろうには著しい決定力不足が見られるのか、答えは明白。Vの決定力ですね。
神器や鋼闘機、ライザーなどには理不尽にゲームを決める「決め手」がありますが煉獄竜にはそれがありません。
無理やりドーントレスヌーベル、という手もあるものの、やはりレギオンできないのは苦しいと言わざるを得ません。
前期のヴァンガードで理不尽な暴力をふるったかげろうが今期に理不尽さを失うというのは皮肉なものですね。



煉獄竜 ボーテックス・ドラゴニュート
【起】【(V)】:【双闘20000】「煉獄竜 ワールウインド・ドラゴン」(相手ヴァンガードがグレード3以上なら、このユニットは1度だけドロップゾーンから4枚山札に戻し、山札から指定カードを探し、双闘できる)
【起】【(V)】:[【カウンターブラスト】(2),あなたの手札からあなたの(V)にいるユニットと同名のカードを1枚選び、捨てる]このユニットが【双闘】しているなら、相手のグレード2以下のリアガードを2枚まで選び、退却させる。さらに、相手のダメージゾーンが4枚以下なら、相手のヴァンガードを1枚選び、1ダメージ与え、そのダメージチェック中、トリガーの効果をすべて無効にする。そのターン中、この能力は使えなくなる。
【自】【(V)】:あなたのメインフェイズ中、相手のリアガードがドロップゾーンに置かれた時、そのターン中、このユニットのパワー+3000。

そんなこんなでかげろうのメインVであるボーテックスです。
前述の通りかげろうはほしい1点がなかなか取れないので無理やり1点もぎ取るというのはとても助かります。
単純に欠点のカバーだけでなくダメトリ無効というおまけもついてお得です。
また2体焼くことができるのでペルソナ分でのアドバンテージも十分取り返すことができます。
どんな状況からでも勝利をもぎ取れるような理不尽さは持ち合わせていませんが、十分かげろうの利点を生かしつつ欠点を補える強力なカードだと言えるでしょう。

ギオンでヒールトリガーを戻しつつ、ダメージレースでも負けないようになり。相手のリソースを減らせる。
まさにかげろうのために生まれてきたカードだと言えます。うまく使いこなすことができればシングセイバーを屠ることも可能でしょう。


長々とかげろうについて語ってきましたが少しでも興味を持っていただけたら幸いです。
僕自身かげろうは一番好きなクランなのでこれからCSなどの大型大会での入賞が増えるとうれしく思います。